天草市立中央図書館(熊本県)梁がうねるように反り返るダイナミックな天井
2020年4月、熊本県天草市の中心部に誕生した「天草市複合施設ここらす」。施設名は、天草の方言の「こらす(来られる)」と、人が集う場所を表す「巣」を掛け合わせた造語が由来。図書館もまさに本と人、人と人が出会い、交流が生まれる場となっている。
「こんなすてきな図書館で働けるなんて! 高揚感と同時に身が引き締まる思いでした」
そう声を弾ませるのは、同館で司書を務める吉田悦子さんだ。
建物は2階建てで、図書館機能は2階に集約されている。館内は約100メートルにわたって緩やかなカーブを描く細長いワンフロア構成。物理的な壁を設けず、距離によって空間を分けることで、開放感と居心地のよさを両立させている。
最大の見どころは、天草産のヒノキやスギをふんだんに使った大屋根だ。1階のエントランスホールから図書館へと続く階段を上ろうと見上げた瞬間、視界いっぱいに木の梁がむき出しになった天井が飛び込んでくる。梁は中央に向かって高さを増しながら、床側へ反り出すようにカーブを描いて連なっていく。帯状に設置された天窓から差し込む自然光と相まって、空間全体にダイナミックな奥行きを感じさせる設計だ。
「まさに圧巻の眺めです。初めて来られた方の多くが足を止めて見入ってしまうほど。撮影は職員に一声かけていただくようお願いしています」(吉田悦子さん)
館内には112席の閲覧席があり、そのうちの約8割が個別席で、照明、コンセント、USBポート、Wi-Fiを完備。フタ付き飲料は持ち込み可能のため、何時間でもおのおのの作業に没頭することができる。

















