青春映画の巨匠・恩地日出夫監督は“遺作パート2”準備中

公開日: 更新日:

 そんな恩地監督が気にかけているのが、右傾化を強める安倍政権だ。

「オレは60年安保を知ってるからね。デモにも行き、ギリギリまで闘ったよ。もうデモに参加することはできないけど、このトシになると白と黒、善と悪はよく見えるようになるんだ。ホント、最近の日本は戦後が終わり、また戦中が始まりそうな気配だな。特定秘密保護法、あれが成立して以来、とくに危険なにおいを感じる。安倍政権はいろいろ言い訳してるだろ。でも、ああいう法律は執行するヤツ次第でどうにでも扱えるんだ」

 恩地監督は「マスコミ九条の会」の呼びかけ人でもあった。

「さらに言えば、国民はアベノミクスにだまされてる。株価が上がったって喜んでるヤツもいるが、まず給料が上がらないとウソでしょ」

 80年生きてきた恩地監督、日本人が一番幸せだったのは敗戦後の10年ではないか、と話す。

あの当時は意識化されたんじゃなく、自然とみんなが助け合う、パンを分け合う社会だった。そんな心が誰にもあったんだ。ところが、その後、経済成長が最優先され、結果、モノ、カネだけが重要視されるようになった。今の日本が抱えるさまざまな矛盾の根っこは、そこから芽生えたと思うね」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    亡き長嶋茂雄さんの長男一茂は「相続放棄」発言の過去…身内トラブルと《10年以上顔を合わせていない》家族関係

  2. 2

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    「時代と寝た男」加納典明(17)病室のTVで見た山口百恵に衝撃を受け、4年間の移住生活にピリオド

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  2. 7

    “バカ息子”落書き騒動から続く江角マキコのお騒がせ遍歴…今度は息子の母校と訴訟沙汰

  3. 8

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 9

    「こっちのけんと」の両親が「深イイ話」出演でも菅田将暉の親であることを明かさなかった深〜いワケ

  5. 10

    中居正広氏に降りかかる「自己破産」の危機…フジテレビから数十億円規模損害賠償の“標的”に?

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?