踏み絵を迫られた末の独立騒動 SMAPはどこで道理を誤った

公開日: 更新日:

 ピラミッド型のジャニーズ所属タレントの頂点に立つと「ジャニーズ内の別会社」とSMAPは見られ、いつしか「裸の王様」のような存在になっていた。それでも実績をつくったI氏は出世。関連会社の役員につく。そこで起きたのが次期後継者問題。メリー喜多川副社長の娘・J女史との派閥争いは激化。その最中に起きたのが、1年前の「週刊文春」誌上でのメリー氏がI氏を呼び出して叱責する発言だった。これがI氏を独立へと向かわせたというのが大方の見方である。

 会社を辞める際、次の準備を整えてから辞めるのは一般社会と変わらない。一説には昨年夏ごろにはI氏の退社は確認されていたというが、問題はSMAPのメンバー5人。生みの親か育ての親か――。踏み絵にも似た判断である。仕事以外は親交のないと言われるメンバー。各自の下した結論は木村拓哉1人がジャニーズ残留。中居正広ら4人がI氏の退社に伴い独立を決めたとされる。

 退社は必然的にSMAPの解散につながる。独立が先にありきでの解散。本来、作られたグループは解散を決めてから、各自が事務所にとどまるか独立するかなど進路を決める。SMAPもジャニーズ事務所在籍中に解散するのが道理。中居らがI氏に義理を立て独立すれば、解散が後回しになり、ジャニーズへの義理は立たず。事務所と4人のわだかまりの一因になったと思う。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本は強い国か…「障害者年金」を半分に減額とは

  2. 2

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  5. 5

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」