悪質タックルで思い浮かべた「ミリオンダラー・ベイビー」

公開日: 更新日:

 だが好事魔多し。リングには卑怯な敵がいる。ビリーは日大選手のように背後からマギーを破壊。3人の夢は砕け散り、マギーは人生を奪われた。後半は安楽死がテーマになる。実は重い映画だ。

 日本人は「スポーツマンはさわやか」とお題目を唱えるが、それは希望的妄想に過ぎない。亀田興毅は弟に「相手の目にヒジを入れろ」と囁き、カヌーの選手はライバルに薬物を飲ませた。柔道の金メダリストは準強姦で有罪になったし、かつては「毒入りオレンジ騒動」が起きた。

 スポーツ界は任侠と同じ。「俺の目を見ろ、何にも言うな」と破壊命令を下されたら選手は逆らえない。だからパワハラが横行する。レスリングのパワハラ問題で伊調馨を「ぶっきらぼう」と評した至学館大学の谷岡郁子学長は今回のアメフト問題をどう考えているだろうか。
 (森田健司)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  2. 2

    生田絵梨花は中学校まで文京区の公立で学び、東京音大付属に進学 高3で乃木坂46を一時活動休止の背景

  3. 3

    未成年の少女を複数回自宅に呼び出していたSKY-HIの「年内活動辞退」に疑問噴出…「1週間もない」と関係者批判

  4. 4

    2025年ドラマベスト3 「人生の時間」の使い方を問いかけるこの3作

  5. 5

    2025年は邦画の当たり年 主演クラスの俳優が「脇役」に回ることが映画界に活気を与えている

  1. 6

    真木よう子「第2子出産」祝福ムードに水を差す…中島裕翔「熱愛報道」の微妙すぎるタイミング

  2. 7

    M-1新王者「たくろう」がネタにした出身大学が注目度爆上がりのワケ…寛容でユーモラスな学長に著名な卒業生ズラリ

  3. 8

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  4. 9

    高市政権の積極財政は「無責任な放漫財政」過去最大122兆円予算案も長期金利上昇で国債利払い爆増

  5. 10

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手