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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

「弱者」の立場に立たない ミッツ・マングローブの“誇り”

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「今は『私は弱者です!』って言った人が、勝ちなんです」(ミッツ・マングローブ/フジテレビ石橋貴明のたいむとんねる」6月4日放送)

 昨年、「とんねるずのみなさんのおかげでした」(フジテレビ)で、かつての名物コントキャラ・保毛尾田保毛男が登場し、物議を醸した。その名を含め、「差別」的だと。そのことに関し、爆笑問題太田光に「見て傷つきました?」と尋ねられた、LGBTの当事者であるミッツ・マングローブ(43)は「私は保毛男ちゃんに、むしろ救われた世代」「からかわれた人もいれば、保毛男ちゃんみたいに振る舞えば、ひとつ、そこはギャグとしてからかわれずにいけるんだっていう人も半々でいる」と語った上で、言い放ったのが今週の言葉だ。

 ミッツは、小5から中3までイギリスで過ごした。大学卒業後、再びイギリスに留学して帰国。昼は通訳、夜は2丁目のゲイクラブで「ドラァグクイーン」として舞台に立つようになった。

 ある日のステージで、ミッツは「生歌」を披露。それがちょっとした波紋を呼んだ。なぜなら、日本のドラァグクイーンは口パク=リップシンクが伝統だ。「女装×生歌」という組み合わせは“違和感”満載で、その存在が“業界”内に知れ渡るようになったという。

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