著者のコラム一覧
てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

因縁の今田耕司も感服…テレビを知る中山秀征“出演数”の力

公開日: 更新日:

 共演していた岡村も「空気が悪い」と感じていた。そのせいなのか、番組はわずか半年で終了。それでも中山が「半年しかやってないのにこんなに話ができる! いい思い出。でも二度とヤダ」と言うように、強烈な思い出として出演者たちに刻まれているのだ。

 地元・群馬で「フィンガー5」のステージを見たことがきっかけで、芸能界入りを目指した中山は、17歳で「ABブラザーズ」を結成。歌手を志していたが、マネジャーから「歌や芝居は、バラエティーで天下を取れたら全部やれる」と説得され、「いただきます」(フジテレビ)でデビューした。すると、瞬く間にお茶の間の人気者になった。

 だが、時代はダウンタウンやウッチャンナンチャンらお笑い第3世代が台頭し始めていた。ネタ番組で実力の差を見せつけられ、もがき苦しむ中山にマネジャーは言った。

「負けを認めろ」(「日刊スポーツ」17年9月5日)

 悔しかった。けれど、マネジャーは、それはあくまでもコンビとしての負け。「個人としての可能性はこれからだ」と続けた。自分に何ができるのか、中山が出した結論は「芸人ではなく、テレビタレントだ」ということだった(同前)。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  2. 2

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  3. 3

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  4. 4

    片山さつき財務相の居直り開催を逆手に…高市首相「大臣規範」見直しで“パーティー解禁”の支離滅裂

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  1. 6

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  2. 7

    森田望智は苦節15年の苦労人 “ワキ毛の女王”経てブレーク…アラサーで「朝ドラ女優」抜擢のワケ

  3. 8

    臨時国会きょう閉会…維新「改革のセンターピン」定数削減頓挫、連立の“絶対条件”総崩れで手柄ゼロ

  4. 9

    阪神・佐藤輝明をドジャースが「囲い込み」か…山本由伸や朗希と関係深い広告代理店の影も見え隠れ

  5. 10

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲