30年前のジブリ映画「となりのトトロ」が中国でウケる理由

公開日: 更新日:

 日本で30年前に劇場公開されたジブリ映画となりのトトロ」が中国で大反響を呼んでいる。今月、中国で初めて劇場公開されると、3日間で興行収入15億円を突破した。日本国内の2018年の興収ランキングでいえば、35位にランクインする数字をたたき出したことになる。

 そもそも、なぜ30年前の作品が中国で上映され、人気を博しているのか。

 中国人ジャーナリストの周来友氏が言う。

「中国では外国映画の上映本数に制限があるので、日本のアニメは中国でほとんど公開されてきませんでした。しかし、海賊版などで日本映画、特にアニメは以前から広く知られています。ジブリは人気で三鷹の森ジブリ美術館は中国人観光客の“聖地”になるほど。30年前のジブリ作品を上映したのは、中国では馴染みのない新作よりも抜群の知名度と人気がある『トトロ』の方が収益が見込めると判断されたからでしょう」

■中国の興業収入は北米を超えて世界首位に

 実際、昨年日本で公開された新垣結衣主演の実写映画「ミックス。」は日本で約15億円を稼いだが、今年3月に中国で公開されると興収約3億円と振るわなかった。対して、16年に公開されたアニメ「君の名は。」は約93億円、11月に公開のアニメ「名探偵コナン ゼロの執行人」は約20億円の興行収入があった。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  2. 2

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  3. 3

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  4. 4

    今なら炎上だけじゃ収まらない…星野監督は正捕手・中村武志さんを日常的にボコボコに

  5. 5

    「高市早苗総裁」爆誕なら自民党は下野の可能性も…“党総裁=首相”とはならないワケ

  1. 6

    志村けんさん急逝から5年、更地になった豪邸の記憶…いしのようことの“逢瀬の日々”

  2. 7

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  3. 8

    広陵辞退騒動だけじゃない!「監督が子供を血だらけに」…熱戦の裏で飛び交った“怪文書”

  4. 9

    広陵野球部は“廃部”へ一直線…加害生徒が被害生徒側を名誉棄損で告訴の異常事態

  5. 10

    (3)阪神チーム改革のキモは「脱岡田」にあり…前監督との“暗闘”は就任直後に始まった