著者のコラム一覧
井筒和幸映画監督

1952年12月13日、奈良県出身。県立奈良高校在学中から映画製作を始める。75年にピンク映画で監督デビューを果たし、「岸和田少年愚連隊」(96年)と「パッチギ!」(04年)では「ブルーリボン最優秀作品賞」を受賞。歯に衣着せぬ物言いがバラエティ番組でも人気を博し、現在は週刊誌やラジオでご意見番としても活躍中。

ふざけるな!ドヤ顔さらすトランプの「ノーベル賞騒ぎ」

公開日: 更新日:

 ノーベル平和賞も地に落ちたもんだ。アベ首相がその賞の候補に、よりによってトランプのおっさんを推薦したとか。トランプが自分から「アベにしてもらったんじゃ」と会見でばらしてアホみたいに喜んでいた。「最高にビューティフルな推薦状」をもらったんや、話の分かるエエ子分やと言わんばかりだ。

「北朝鮮はミサイルや核実験もやめたし、日本人たちは安心してくれた。全部これはオレのおかげやから」

 とドヤ顔をさらしていたに違いない。アベ首相こそ、不安でヤキモキしているはずだ。次のベトナム会談を終えたところで非核化と平和の先行きは見えないだろうし。米政府がアベ政府に「推薦してくれへんか」と脅し半分で頼んできたらしいが、安請け合いしてどうすんだ? 日米安保条約でどっさりカネを払ってもらって守ってやってる子分だから、言いなりになると思われてるだけだ。

 以前にも書いたが、彼は中距離核戦力全廃条約からも離脱してしまったし、沖縄の基地に中距離ミサイルも増設するかもしれないヤツだ。辺野古の埋め立て反対どころじゃなくなってしまう。そんな時に何が推薦だ。平和だか戦争だか本心の見えない“独裁コンビ”だ。メキシコ国境に壁を建設して不法移民の出入りや麻薬の密輸を断つと1兆円もの予算を議会に組ませて息巻くことが「平和」をもたらすのか。余計に分断させるだけだ。薬物なんて壁を越えなくても入ってくる。薬を欲しがる人間が何千万人といるアメリカ社会こそ、問題だろうが。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋