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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

山田邦子の一件で見えた ベテランお笑いタレントの難しさ

公開日: 更新日:

「新人の頃は事務所が一体となって売り出していくが、売れた後は本人の力量次第。タレントとしての価値や魅力があれば事務所ではなく、待っていてもタレントの名前で仕事は来る」

 典型的な例が故・樹木希林さんだ。事務所に所属することなく、個人で仕事のオファーを待った。それでも俳優としての魅力にあふれた樹木さんには仕事が殺到。亡くなるまで仕事をこなした。もっとも、山田のようにバラエティー番組を主な仕事の場としているタレントは俳優のようにはいかない。時代の流れもあれば、次々と現れる若い芸人らに押し出されてしまう。新鮮な若い力にはかなわず、椅子取りゲームに負けて席を明け渡すことになる。特に女性タレントは難しい。関西ローカルでいくつもの冠番組を持つ上沼恵美子のように司会者としてスキルを身につけるなどしないと、待っていても仕事はこない。山田の言う「関心がない」には事務所が「待つだけで、なにもしてくれない」との意味合いにも取れる。

「女優なら主演にこだわらず年相応の役をやるなどできるが、タレントは過去の実績だけで仕事が来るほど甘くない。事務所の力で改めて売るのは難しい。結局、ベテランは新たなキャラを打ち出すか、別のジャンルに進出するのが得策。それには事務所よりも本人の努力と人脈づくりしかない」(前出の芸能プロ幹部)

 芸能界にはすでに事務所に所属せず、個人で淡々と仕事をこなしているベテランも少なくない。「ロートルを面倒見る事務所はそうないものです」と嘆くベテラン歌手もいる。現在、山田は長唄や釣りなど新たな世界に挑戦している。今さら事務所に不満を言うより個人磨きに専念するほうが賢明では――。 

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