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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

20年続くテツandトモのネタ作りの原動力は生の拍手の快感

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 そんな“テツトモ”のテツ(49)の言葉を今週は取り上げたい。

 トモ(49)は高校時代、役者に憧れ演劇部に入部した。県大会で優秀賞を取るほど本格的な部活で、毎日のように屋上で厳しい稽古に励んでいた。部長だった高3最後の公演では、役者として出演するだけにとどまらず、脚本・演出、劇中歌の作詞・作曲の全てを担当。さらにピアノ演奏までこなした。

 生の観客から浴びた拍手の快感が忘れられず、俳優を目指して上京。大学で出会ったのが、演歌歌手を志望していたテツだ。だが、最初はそれほど深い付き合いとはならず、それぞれの夢を追っていた。

 転機になったのは27歳の時。同級生の結婚式で共に歌のうまかった2人は、一緒に余興として「サライ」の替え歌を披露した。それをたまたま見ていた現在の事務所のスタッフが、「芸人にならないか」とスカウト。つまり、彼らの“始まり”も余興だったのだ。

 だが、2人とも芸人を目指していたわけではない。コントや漫才をやっても全くうまくいかなかった。だったら「好きな音楽をやろう」(「一発屋芸人列伝=前出)と思い立ち、「なんでだろう~」を作った。この時、結成からわずか数カ月。だから、テツトモはデビュー以来、20年以上にわたり「なんでだろう~」をやり続けている。

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