松方弘樹は釣りと並んで女にも入れあげて力いっぱい生きた

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  ◇  ◇  ◇

 俺が松方弘樹と親しく付き合うようになったのは「仁義なき戦い」や「県警対組織暴力」といったヤクザ映画で共演した頃からじゃない。もっと、ずっと後の話。テレビの釣り番組に一緒に出るようになってからだった。

 だから、弘樹との思い出となると、映画じゃなくて、やっぱり、釣りのほうが多いかな(笑い)。あいつはいつも「辰兄ィ、辰兄ィ」と俺を立ててくれたし、俺もそんな後輩がかわいかった。でも、こと釣りに関しては、あいつが俺の師匠だったのかもしれない。とりわけカジキやマグロのようなデカい魚を釣るようになってからは、こっちが教えられることのほうが多かったよ。

 あいつは釣れなくても絶対に諦めないからね。その執念たるやアマチュアの域をはるかに超えてた。漁師か、あるいはそれ以上。命がけで大物を狙っていく。あの情熱と執着心はどこから生まれるんだろうって思ったよ。

 一方、俺は大物が釣れなければ、小さいのを釣って、それを料理し、ワインを一杯やりながら食べることを考える。だいたい大きな魚は釣ってすぐ食べてもおいしくない。ある程度、時間を置いてから食べないと(笑い)。その後も弘樹の大物釣りはどんどんエスカレートしていった。あいつが巨大マグロを釣り上げたっていうニュースを見た読者も多いだろう。

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