コロナ禍で壊滅の歌舞伎界 團十郎襲名は来年に延期すべき

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無言を貫く日本俳優協会

 外出が自由になってから、一家揃って青山墓地の堀越家(市川團十郎家)の墓参りをすれば、それによって「團十郎の霊」を受け継いで、「團十郎」になったと解釈できる。襲名披露公演をせずに團十郎を名乗っても、詐称にはならない。そして5月に華やかに襲名披露公演の幕を開ける――となってほしい。

 それにしても、歌舞伎役者の団体である日本俳優協会は、今回のコロナ禍について協会としてのコメントを何も発表していない。松竹にしても、公演中止のお知らせをしているだけだ。

 海老蔵だけでなく、坂東玉三郎もオフィシャルサイトに毎月書いているエッセーで近況と現在の思いをつづっているし、ブログを持っている役者たちも、公演中止で芝居ができないことの悔しさや無念さを書いている。だが、それらはあくまで個人としての思いだ。先のことが分からない状態だが、なおさら、歌舞伎界としての何らかのメッセージを出すべきではないのか。

 人間国宝であり芸術院会員であり文化功労者である大御所たちは、演劇界を代表して、この危機において歌舞伎に何ができるか、何をしたいのか、語ってほしい。

作家・中川右介)

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