著者のコラム一覧
井筒和幸映画監督

1952年12月13日、奈良県出身。県立奈良高校在学中から映画製作を始める。75年にピンク映画で監督デビューを果たし、「岸和田少年愚連隊」(96年)と「パッチギ!」(04年)では「ブルーリボン最優秀作品賞」を受賞。歯に衣着せぬ物言いがバラエティ番組でも人気を博し、現在は週刊誌やラジオでご意見番としても活躍中。

バッハ会長の「誰もが犠牲を払わないといけない」に怒り

公開日: 更新日:

 先週、世界中の独裁者たちはどいつもこいつも性悪な眼をしていると書いたが、日本の政治屋たちも見事に信用ならない眼だ。優しい眼はほんとに少ない。そう思っていたら、一昨年、スガ官房長官の後押しで経産大臣職就任1カ月余りで、地元選挙区へカネを配ったり香典も渡した容疑でクビになった某議員も、略式起訴されると「頃を見計らっていたか、うまいこと議員どもは辞職するもんだ」と知り合いが教えてくれた。

 確かにうまい手口だ。6月1日まで辞めずにおとなしくしてたら国会の期末ボーナスもかっぱらうことができる。もらったのは月給以外に300万円余り。転んでもただでは起きない。呆れるばかりだ。もらえるはずの休業要請の協力金さえ振り込まれずに店を手放した人がたくさんいるのに、何という浅ましさか。何がボーナスは「返却いたします」だ。当然だ。廃業した店を訪ね回って、寄付したらどうだ。ニュースに出たその議員の眼もどうにも焦点が定まっていない、ウソくさい眼だった。

 非合法時代の共産党委員長から右翼活動家に転じた田中清玄という大物が「政治家になるなら国になりきれ。石油屋なら油田になり、医者はバクテリアになりきれ」なんて言ったらしいが、今、一切の私欲を捨てて国会に出る議員などどこにいるんだか、だ。ちなみにそのフィクサーの顔は写真でしか見られないが、眼は腹の底を明かしてるようで、鋭かったな。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    亡き長嶋茂雄さんの長男一茂は「相続放棄」発言の過去…身内トラブルと《10年以上顔を合わせていない》家族関係

  2. 2

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  3. 3

    「時代と寝た男」加納典明(17)病室のTVで見た山口百恵に衝撃を受け、4年間の移住生活にピリオド

  4. 4

    中居正広氏に降りかかる「自己破産」の危機…フジテレビから数十億円規模損害賠償の“標的”に?

  5. 5

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  1. 6

    “バカ息子”落書き騒動から続く江角マキコのお騒がせ遍歴…今度は息子の母校と訴訟沙汰

  2. 7

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  3. 8

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  4. 9

    「こっちのけんと」の両親が「深イイ話」出演でも菅田将暉の親であることを明かさなかった深〜いワケ

  5. 10

    長嶋一茂が父・茂雄さんの訃報を真っ先に伝えた“芸能界の恩人”…ブレークを見抜いた明石家さんまの慧眼

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも