著者のコラム一覧
細田昌志ノンフィクション作家

1971年、岡山市生まれ、鳥取市育ち。CS放送「サムライTV」キャスターから放送作家としてラジオ、テレビの制作に携わり、ノンフィクション作家に。7月に「沢村忠に真空を飛ばせた男 昭和のプロモーター・野口修評伝」(新潮社)が、第43回講談社本田靖春ノンフィクション賞を受賞。

山口洋子が結婚を考えた大本命は中日ドラゴンズ所属の「F」

公開日: 更新日:

 1968年、在阪球団のスター選手と恋仲にあった山口洋子だが「実はそれより以前に結婚寸前まで行った大本命がいた」という話を筆者はあるプロ野球OBから聞いた。筆者とは一時期、仕事現場で毎週顔を合わせていたご仁である。名前は伏せておく。

 すでに述べたように、安藤組組長の安藤昇の愛人だった山口洋子は、後年銀座のママとして世間に知られ人気作詞家として名を成し、直木賞作家になりおおせても、その過去を特に隠し立てせず、それどころか週刊誌で対談したり、小説の書評を依頼するなど交流は生涯続いた。そういった気質なのだろう。安藤昇が横井英樹襲撃事件の主犯として懲役8年が言い渡されたのが58年。ここで、安藤と洋子との恋仲は終止符が打たれた。その後、山口洋子が野口修と出会う68年までの10年間、洋子の前に複数の男が現れたのもごく自然なことである。

 最初に現れたのは老舗の料亭の御曹司で、自身も銀座でクラブを経営していた26歳の青年実業家だった。往年の女性誌は次のように書く。

《彼が『ひめ』開店の影の人だったことはたしかである。(中略)彼女の全てをささげ、結婚するならこの人、と彼女自身が思いこんでいたのだから、その恋が実らなかったことは悲しい。しかし、『ひめ』は実ったのだから、彼はマダム山口洋子を生みだす重要なステップ、いわば踏み台の役になったひとであろう》(「婦人倶楽部」1970年2月号)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  2. 2

    悠仁さま筑波大進学で起こる“ロイヤルフィーバー”…自宅から1時間半も皇族初「東大卒」断念の納得感

  3. 3

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  4. 4

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  5. 5

    飯島愛さん謎の孤独死から15年…関係者が明かした体調不良と、“暗躍した男性”の存在

  1. 6

    結局「光る君へ」の“勝利”で終わった? 新たな大河ファンを獲得した吉高由里子の評価はうなぎ上り

  2. 7

    中山美穂さん急死、自宅浴槽内に座り前のめり状態で…大好きだった“にぎやかな酒”、ヒートショックの可能性も

  3. 8

    豊作だった秋ドラマ!「続編」を期待したい6作 「ザ・トラベルナース」はドクターXに続く看板になる

  4. 9

    タラレバ吉高の髪型人気で…“永野ヘア女子”急増の珍現象

  5. 10

    【独自】急死の中山美穂さん“育ての親”が今朝明かしたデビュー秘話…「両親に立派な家を建ててあげたい!」

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    JリーグMVP武藤嘉紀が浦和へ電撃移籍か…神戸退団を後押しする“2つの不満”と大きな野望

  2. 2

    広島ドラ2九里亜蓮 金髪「特攻隊長」を更生させた祖母の愛

  3. 3

    悠仁さまのお立場を危うくしかねない“筑波のプーチン”の存在…14年間も国立大トップに君臨

  4. 4

    田中将大ほぼ“セルフ戦力外”で独立リーグが虎視眈々!素行不良選手を受け入れる懐、NPB復帰の環境も万全

  5. 5

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  1. 6

    FW大迫勇也を代表招集しないのか? 神戸J連覇に貢献も森保監督との間に漂う“微妙な空気”

  2. 7

    結局「光る君へ」の“勝利”で終わった? 新たな大河ファンを獲得した吉高由里子の評価はうなぎ上り

  3. 8

    飯島愛さん謎の孤独死から15年…関係者が明かした体調不良と、“暗躍した男性”の存在

  4. 9

    巨人がもしFA3連敗ならクビが飛ぶのは誰? 赤っ恥かかされた山口オーナーと阿部監督の怒りの矛先

  5. 10

    中日FA福谷浩司に“滑り止め特需”!ヤクルトはソフトB石川にフラれ即乗り換え、巨人とロッテも続くか