決定的瞬間を撮らずに現場から撤収することは「敗北」を意味する

公開日: 更新日:

「俺たちのやってる仕事はな、ゴキブリかドブネズミ以下なんだよ」

 映画「SCOOP!」で中年パパラッチ役の福山雅治が言えば、その相棒で新人記者役の二階堂ふみは「マジ、最悪ですね」と応じる。芸能人や政治家、著名人のひた隠す秘密を暴き、決定的な証拠写真を商業媒体に掲載する。社会通念上で言えばアウトだろうし、道義的にも褒められたものじゃない。そして何より、キツくてつらい。

 車で張り込みもフルスモークが禁止の今、ただ座ってカメラを構えていればいいというわけにもいかない。ウインドーを閉め切った後部座席で息を潜め、エンジン停止でエアコンもない車内で気配を消す。当然、夏は汗だらだら、冬は寒さで歯がガチガチ音をたてる。

 たばこもNG。空腹はウーバーに配達を頼む記者もいるそうだが、大体はコンビニのおにぎりなどでしのぐ。トイレも極限まで我慢する。警察の職質などへのカバーストーリーも用意しているが、不審者と通報されたら即アウトだし、ターゲットに察知され、詰め寄られたり、揉めても駄目。記者はキックボクシングなど格闘技を身につけている者が多く、カメラマンも元自衛官だったりするものの、決定的瞬間を撮らずに現場から撤収することは敗北を意味する。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「左膝の半月板が割れ…」横綱・豊昇龍にまさかのアクシデントで稽古中止

  2. 2

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  3. 3

    「ラブホ密会」問題も何のその!小川晶前市長の超“人たらし”戦略 12日投開票の前橋市長選情勢

  4. 4

    アストロズ今井達也の西武への譲渡金ついに判明! NPB広報室から驚きの回答が

  5. 5

    菊池風磨のカウコン演出に不満噴出 SNS解禁でSTARTO社の課題はタレントのメンタルケアに

  1. 6

    「豊臣兄弟!」白石聖が大好評! 2026年の毎週日曜日は永野芽郁にとって“憂鬱の日”に

  2. 7

    西武・今井達也「今オフは何が何でもメジャーへ」…シーズン中からダダ洩れていた本音

  3. 8

    ロッテ前監督・吉井理人氏が大谷翔平を語る「アレを直せば、もっと良く、170kmくらい投げられる」

  4. 9

    松山千春がNHK紅白を「エコひいき」とバッサリ!歌手の“持ち時間”に求めた「平等」の正当性を考える

  5. 10

    オリックスへのトレードは中日が年俸の半分を肩代わりしてくれて実現した