著者のコラム一覧
細田昌志ノンフィクション作家

1971年、岡山市生まれ、鳥取市育ち。CS放送「サムライTV」キャスターから放送作家としてラジオ、テレビの制作に携わり、ノンフィクション作家に。7月に「沢村忠に真空を飛ばせた男 昭和のプロモーター・野口修評伝」(新潮社)が、第43回講談社本田靖春ノンフィクション賞を受賞。

飯野矢住代誕生秘話<13>「姫」を辞めたはずが身重の体で高田馬場のスナックに

公開日: 更新日:

「わたしは恋をしたら片思いは絶対にいや。どんなにむずかしくても、その人を手に入れようと思うし、またそうするように努める。(略)だから、相手に恋人がいればその人と張り合うことになる。わたしが勝てば、その女のコは悲しむことになる。けど、恋に悲しみはつきものよ。悲しむ人がでるのは当然だわ」(「平凡パンチ」1969年4月7日号)

 モデル、女優、「姫」のホステスとして活躍しながら、同棲相手のバンドマン「ジョニー」の子供を身ごもった飯野矢住代は、妊娠8カ月を迎え産休に入った。所属事務所のジャニーズ事務所も辞めていた。言うまでもなく、矢住代は無収入となった。

 ヒモ状態だったのが、突如として一家の大黒柱となったジョニーは、山口洋子の紹介で、赤坂のサパークラブで働き始めた。バンドも脱退して音楽から足を洗った。ジョニーが勤務するクラブの月給5万円(現在の価値で15万円ほど)が収入のすべて。そんな2人を見て誰もが「落ち着くところに落ち着いた」と見たかもしれない。

 しかし、そうはならなかった。「週刊ポスト」(1969年12月26日号)にこんな記事が載った。タイトルは「ミス日本 飯野矢住代が流れついた先」である。記事の冒頭で広告代理店に勤務する42歳の男性のコメントを紹介している。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃