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山田勝仁演劇ジャーナリスト

「奇蹟 miracle one-way tecket」物語の迷宮をさまよう浮遊感が心地よい

公開日: 更新日:

 劇作家・北村想(作)と、このところ演出家としても目覚ましい活躍をしている俳優の寺十吾(演出)がタッグを組んだ舞台。両人とも一癖も二癖もある表現者だけに、一筋縄ではいかない舞台となった。

 謎の人物の依頼によって、深い森の奥へと迷い込んだ探偵・法水連太郎(井上芳雄)。彼は警視庁と検察庁という相対立する組織のコンサルタントを務める私立探偵だ。

 彼をシャーロック・ホームズとするなら助手のワトソン役は高校時代の親友で、今は脳神経外科医の楯鉾寸心(鈴木浩介)。法水の書き置きを見て、森に入り込んだ楯鉾が見たのは何者かに崖から突き落とされて記憶を失い、ベッドに横たわる法水の姿。介抱するのは少女・マリモ(井上小百合)。彼女によれば法水の依頼主は祖父で大富豪の竿頭寛斎(大谷亮介)だという。

 だが、寛斎も行方不明。なぜ寛斎が法水を森に呼び寄せたのか。秘密のカギとなる洞窟の中にある礼拝堂にたどり着くと、そこに内藤ユウランと名乗る牧師(大谷亮介=2役)が待ち受けていた。彼が語るルルドの泉の奇蹟とは……。

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