小室圭さんが失業なら…切羽詰まった眞子さんの帰国はあるのか

公開日: 更新日:

 ビザの失効で、小室圭さんと眞子さんが日本に帰国することはないだろうと前回書いたが、このビザの問題に加えて、もう一つの帰国説が流れている。小室さんが2度目の司法試験に失敗したせいで、勤務先の法律事務所を解雇される可能性があるというのだ。そうなると暮らし向きに見通しが立たなくなって帰国せざるを得ないのではないかと。だが、これもあり得ない。

 仮に切羽詰まって日本に帰国したとする。帰国して何をどうするのだろう。

 ニューヨークに渡航する前に、これまで批判してきたマスコミに対して、下世話な言葉で言えば「啖呵を切って」日本を離れたのだ。当然、帰国すればそんな眞子さん夫婦を追っかけるはず。「特別な人」とはいえ、今度は一般人だから、内親王の時のような警備はできないはずである。

 日本を離れる前、一時滞在したようなマンションを借りたとする。もし24時間張り込むマスコミがあれば、家を一歩も出られなくなってしまうだろう。UberEatsを頼む? まさか!

 仕事をするのも大変だ。例えば、眞子さんが結婚する前まで働いていたところに東京大学総合研究博物館がある。ここでの眞子さんは特任研究員という肩書であったが、勤務するのは週3日ほどだった。それでも秋篠宮邸から通勤する際には警備がつくから、マスコミを気にすることもなかった。

 しかし帰国すれば、警備がつかないか、ついても少人数だ。尾行されるなど嫌な思いをしても追い払うこともできないだろう。行きたいところへ自由に行けないことになって、不自由さは違うが、内親王だった時よりもさらに不自由になるかもしれない。

 監視されない生活をしようと思えば、かつて住んでいた赤坂御用地内の実家に戻ることだが、これがむずかしいのである。

 皇籍を離れた人は、「皇室用財産」である皇居や宮家には住めないといわれている。ただ、実は住んだ前例はある。昭和天皇の皇女・孝宮和子さんである。といってもご存じの方は少ないだろう。1950年に五摂家だった鷹司家の長男・鷹司平通氏に嫁いだものの、66年に平通氏が事故死し、その2年後には強盗に襲われて手にケガをするなど不幸が重なったため、昭和天皇のご意向によって赤坂御用邸でひとり暮らしをしていた。半世紀も前のことだが、こういう前例があれば、眞子さんが実家に戻ることも決して不可能ではない。ただし、眞子さんの場合は小室さんがいることや、赤坂御用地に戻らなければならない逼迫した事情はないから、天皇がこれを認めることはあり得ない。

 とすれば、やはりマンションを借りるか買うかして住むしかない。

 眞子さんは美術が好きだといわれるから、国立新美術館や国立西洋美術館に学芸員として就職することも考えられるが、内親王の時のように警備もなく、マスコミに監視されながら、果たしてどこまで続けられるだろうか。

 これは小室さんも同じである。そのうえ、もし日本で弁護士になるつもりなら、アメリカの法律は役に立たないから、改めて日本の法律を学ぶしかない。そうなると、たとえ弁護士になれたとしてもさらに先の話になる。

 こうして考えると、眞子さんも小室さんも、今の日本には居場所がないということは明らかだ。そもそも眞子さんが小室さんに、「海外に拠点をつくって欲しい」と頼んだ時点で、日本に居場所がなくなることを覚悟していたのではないか。

 今いるニューヨークでは、眞子さんの新しい人生がすでに始まっている。それを捨てて何もない日本に戻る選択肢なんて、眞子さんにはないはずである。(つづく)


◆本コラム待望の書籍化!大幅加筆し、好評発売中!
マコクライシス 『眞子さんの乱』で見えた皇室の危機
奥野修司著(日刊現代・講談社 1540円)

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    亡き長嶋茂雄さんの長男一茂は「相続放棄」発言の過去…身内トラブルと《10年以上顔を合わせていない》家族関係

  2. 2

    朝ドラ「あんぱん」豪ちゃん“復活説”の根拠 視聴者の熱烈コールと過去の人気キャラ甦り実例

  3. 3

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  4. 4

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  5. 5

    「時代と寝た男」加納典明(17)病室のTVで見た山口百恵に衝撃を受け、4年間の移住生活にピリオド

  1. 6

    中居正広氏に降りかかる「自己破産」の危機…フジテレビから数十億円規模損害賠償の“標的”に?

  2. 7

    “バカ息子”落書き騒動から続く江角マキコのお騒がせ遍歴…今度は息子の母校と訴訟沙汰

  3. 8

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 9

    「こっちのけんと」の両親が「深イイ話」出演でも菅田将暉の親であることを明かさなかった深〜いワケ

  5. 10

    長嶋一茂が父・茂雄さんの訃報を真っ先に伝えた“芸能界の恩人”…ブレークを見抜いた明石家さんまの慧眼

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  2. 2

    大谷 28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」とは?

  3. 3

    学力偏差値とは別? 東京理科大が「MARCH」ではなく「早慶上智」グループに括られるワケ

  4. 4

    ドジャース大谷の投手復帰またまた先送り…ローテ右腕がIL入り、いよいよ打線から外せなくなった

  5. 5

    よく聞かれる「中学野球は硬式と軟式のどちらがいい?」に僕の見解は…

  1. 6

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  2. 7

    進次郎農相の「500%」発言で抗議殺到、ついに声明文…“元凶”にされたコメ卸「木徳神糧」の困惑

  3. 8

    長嶋茂雄さんが立大時代の一茂氏にブチ切れた珍エピソード「なんだこれは。学生の分際で」

  4. 9

    (3)アニマル長嶋のホームスチール事件が広岡達朗「バッドぶん投げ&職務放棄」を引き起こした

  5. 10

    米スーパータワマンの構造的欠陥で新たな訴訟…開発グループ株20%を持つ三井物産が受ける余波