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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

安部憲幸に古舘伊知郎、杉本清も…かつてスポーツ中継は「アナウンサーの花形」だった

公開日: 更新日:

 オリックスが優勝した日本シリーズ。シーズン中はBSだった民放の野球中継も、地上波で中継されていた。試合は盛り上がったが、実況アナウンサーに物足りなさを感じた。

 実況は無難にこなすが、解説者とのやりとりが形式的で面白みに欠ける。質問に対して的確な回答になってなくとも、それ以上、突っ込むこともなく聞き流す。

「野球中継が減り、場数も踏めないから実況に不慣れなんです。解説者も初めて対面するのは、野球界のOBが大半。気を使って遠慮している。昔はアナウンサーも解説者もある程度、固定されていたので気心も知れていて、丁々発止で話せた。聞くほうも実況席の雰囲気が伝わり中継をより楽しめた」(テレビ関係者)

 朝日放送の故・安部憲幸アナが甲子園の阪神戦で「風が押したホームラン」など数々のユニークな表現で話題になるなど、名物アナが各局にいた。

 野球中継だけでなくスポーツアナは花形だった。テレビ朝日の局アナ時代の古舘伊知郎はプロレス中継でマシンガントークから繰り出される名調子で人気になった。

 関西テレビには競馬中継の「神アナ」とも呼ばれた杉本清がいた。菊花賞の中継で「菊の季節に桜が満開」と“サクラ”の称号の優勝馬を称えた名実況。杉本アナの競馬実況の名言を集めたLPレコードも発売された。もしも、野球の実況に古舘や杉本を起用したら視聴率アップは間違いないだろう。局アナを目指す学生も「スポーツ中継をやりたい」と志望動機のひとつだった。

 そんな時代があったことが嘘のように男性アナの今は混沌としている。

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