ティアラ暴走で「チェッカーズ」が再評価される理由 ジャニーズを凌ぐ人気と冷静なファンの質

公開日: 更新日:

「ヤマハのコンテストでグランプリを受賞し、デビューが決まったチェッカーズはドゥーワップバンドとして上京した。しかし、周囲のプロデュースでチェックの洋服を着たり、奇抜な髪形をしたりして、アイドル路線に変わった。84年2月に視聴率の高かった『ザ・ベストテン』『夜のヒットスタジオ』で歌唱すると、ジャニーズが圧力を掛ける間もないほど、すぐに人気が出た。当時、最も人気のあった音楽番組『ザ・ベストテン』はハガキリクエストが順位に関係していたし、中立公正なランキングを誓っていたので、ジャニーズがどうこうできる余地もなかったのでしょう」(音楽関係者)

 チェッカーズは当初、アイドルを輩出している芸能事務所ではなく、中島みゆきやチャゲ&飛鳥などアーティスト色の強い『ヤマハ音楽振興会』の所属だった。そのため、ジャニーズはノーマークだったのかもしれない。当時のアイドルは清純さを求められ、優等生的な発言を繰り返していたが、チェッカーズは自由奔放さも売りにしていた。

■アイドルに御法度の下ネタも辞さず

「彼らは色んな意味で、それまでの芸能界の慣習を壊していきました。アイドルに御法度の下ネタをバンバン言っていました。生放送の歌番組で吉川晃司がデビュー曲『モニカ』のサビで『サンクス、サンクス、モニカ』と歌うと、藤井郁弥が下ネタの替え歌を作って笑っていました。ジャニーズのアイドルには絶対に言えない自由な発言も人気の理由の1つだったと思います」(前出の音楽関係者)

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松井秀喜氏タジタジ、岡本和真も困惑…長嶋茂雄さん追悼試合のウラで巨人重鎮OBが“異例の要請”

  2. 2

    7代目になってもカネのうまみがない山口組

  3. 3

    巨人・田中将大と“魔改造コーチ”の間に微妙な空気…甘言ささやく桑田二軍監督へ乗り換えていた

  4. 4

    福山雅治のフジ「不適切会合」出席が発覚! “男性有力出演者”疑惑浮上もスルーされ続けていたワケ

  5. 5

    打者にとって藤浪晋太郎ほど嫌な投手はいない。本人はもちろん、ベンチがそう割り切れるか

  1. 6

    文春が報じた中居正広「性暴力」の全貌…守秘義務の情報がなぜこうも都合よく漏れるのか?

  2. 7

    DeNA藤浪晋太郎がマウンド外で大炎上!中日関係者が激怒した“意固地”は筋金入り

  3. 8

    収束不可能な「広陵事件」の大炎上には正直、苛立ちに近い感情さえ覚えます

  4. 9

    横浜・村田監督が3年前のパワハラ騒動を語る「選手が『気にしないで行きましょう』と…」

  5. 10

    吉村府知事肝いり「副首都構想」に陰り…大阪万博“帰宅困難問題”への場当たり対応で露呈した大甘な危機管理