俳優・小野武彦さんに直撃! 仕事がなくて転職する寸前に救ってくれた恩人とは?

公開日: 更新日:

仕事がなくて不動産屋に転職を考えた

 一時期、仕事がほとんどなく、転職も考えた。

子どもも生まれた頃だし、この際、正業に就こうと不動産屋に仕事の口を見つけて、ひと月後に勤める予定でした。たまたま同じ俳優座15期の地井武男に用事があってNHKに行ったら、居合わせた倉本聰さんに地井が紹介してくれまして。ちょうど倉本さんが書いた大河ドラマ『勝海舟』(1974年)の時でした。『君、今、体が空いてるんだろ』と言われて、海軍伝習生・春山弁蔵という役をもらいました。それから『6羽のかもめ』(1974~75年)で週刊誌記者役。倉本さん原案の『大都会 闘いの日々』(1976年)で主人公の渡哲也演じる黒岩刑事の先輩刑事役でレギュラーになり、『大都会 PART2』にも出演し、それ以降、市川森一さんの名作『淋しいのはお前だけじゃない』(1982年)と、とんとん拍子。『淋しいのは──』を見た三谷幸喜さんが『王様のレストラン』(1995年)に呼んでくれて、次が『踊る大捜査線』(1997年)という流れです。俳優を続けられたのは倉本さんのおかげです」

 今回の役と自分の距離は?

「私が演じる夫は社交的な妻と違って、自分の価値観でのみ物事を判断し、誰とも打ち解けようとしない頑固な男です。あることで息子との確執があるのですが、実際に自分がその立場になったらどうするか。役者として自由に生きてきたけど、映画のように行動できるのかは疑問です。そんな虚実の葛藤を見てほしいですね」

(取材・文=山田勝仁)

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