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松尾潔音楽プロデューサー

1968年、福岡県出身。早稲田大学卒。音楽プロデューサー、作詞家、作曲家。MISIA、宇多田ヒカルのデビューにブレーンとして参加。プロデューサー、ソングライターとして、平井堅、CHEMISTRY、SMAP、JUJUらを手がける。EXILE「Ti Amo」(作詞・作曲)で第50回日本レコード大賞「大賞」を受賞。2022年12月、「帰郷」(天童よしみ)で第55回日本作詩大賞受賞。

映画『ナワリヌイ』は必見 「諦めない」と答える明朗さがせつなく、逆に救いでもある。

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 ナワリヌイ氏は聖人君子ではない。晩年はリベラルのイメージが強かったが、かつては極右とも民族主義者とも言われてきた人物でもある。80%以上もの高支持率を誇るプーチン氏が、ナワリヌイ氏による「プーチンのいないロシア」キャンペーンを大きな脅威と感じていたかどうかはわからない。だが圧倒的なスター性のナワリヌイ氏の存在を認めたくなかったのは確か。記者会見などでナワリヌイ氏のことを訊かれるたびに、名前で呼ぶのを頑なに避けて「反体制の人」とか「その人物」などと呼びつづけたのだから。幼稚だねえ。それほど気に入らないから消した、のであれば、シンプルすぎる図式に背筋が凍るのだが。

 映画では、ナワリヌイ氏は「もしあなたが逮捕されて殺されたら、ロシア国民にどんなメッセージを残しますか」と質問される。それに対して「とてもシンプルだよ。ネバーギブアップ!」と答える明朗さが、今となってはせつなく、逆に救いでもある。そして力強くこう言うのだった。

「命を狙われたのは、私たちが信じられないほど強いから。悪が勝つ理由は、ひとえに善人が何もしないから。行動をやめるな!」

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