新宿のロシア料理店で蘇る労組委員長を務めた30年前の思い出

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 出版社に勤務していた30年ほど前、労組委員長を4年間務めたことがある。

 ボーナス時期になると会社側の交渉窓口の総務課長X氏と裏調整に入る。妥結のための根回し。それは会社関係者が来ないホテルのラウンジでのナイショ話。どこかの市長みたいにラブホの部屋は使わない(笑)。

 で、団交の末、ようやく妥結。するとX氏から誘いがくる。「2人で慰労会やるか」。そこで行く店が今回ご紹介する新宿の名店スンガリーである。

 1957年創業。日本のロシア料理の草分け的存在だ。創業者は加藤登紀子さんのご両親。お父さまがかつてハルビン学院でロシア語を学んでいたことがきっかけで引き揚げ後、ロシア料理店スンガリーを開業。現在は登紀子さんの姪御さん、加藤曉子さんが3代目として店を守っている。

 ちなみにスンガリーとはハルビンを流れる「松花江」という川のこと。久々に新宿御苑前から花園通りと二丁目仲通りを散策すると、毎夜この辺りで愚行を繰り返していた時代を思い出し、思わず首をすくめた。

 そして伊勢丹裏からカオスタウン歌舞伎町を通り、守護神ゴジラさまに挨拶しスンガリーへ。小さい木の扉から狭い急な階段を下りると、そこには外界とは別世界のすてきな空間が広がっている。アタシとX氏は奥の小さなカウンターが指定席。真っ白いクロスのかかったテーブルって柄じゃない。今夜もカウンターに。

 目の前にはずらりとウオッカのボトルが並ぶ。まずはポピュラーなストリチナヤ(530円)をショットで。そして何はなくともペリメニ(1340円=写真)と焼いたピロシキ(380円)。ペリメニはミンチ肉を小麦粉の皮で包んでボイルした逸品。たっぷりのバターソースとサワークリームで食べる。一つ口に入れるとモッチリした皮からミンチがあふれ、コクのあるバターとさわやかなサワークリームが混然一体となり、そのうまいことといったらアナタ!

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