「巨匠とマルガリータ」ミハイル・ブルガーコフ著 石井信介訳
「巨匠とマルガリータ」ミハイル・ブルガーコフ著 石井信介訳
現れた悪魔が大混乱をもたらすさまを描きながら、当時の社会体制を風刺する、20世紀ロシア文学の最高傑作のひとつとされる名作の新訳。
1930年代のモスクワ。公園の池のほとりで文学協会の理事長ベルリオーズと詩人のベズドームヌイがキリストの存在について議論をしていると、通りがかりの外国人が会話に加わってきた。招かれてモスクワに来たというその男の名刺には、教授の肩書が添えられていた。運命について話し出した教授は、ベルリオーズが今夜予定している協会の集まりに参加できないとなぜか断言する。
さらにキリストは実在しないと主張する2人が無神論者であることを喜ぶが、キリストは実在したと言い、言い伝えとは異なるキリストの最期について語りだす。
(新潮社 1320円)


















