構成の緻密さはクドカン作品の中でも抜群

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「タイガー&ドラゴン」(2005年/TBS系)

 インターネットが“当たり前”になった2005年。この年は“ホリエモンVSフジテレビ”で始まった年でもある。21世紀に入ってから、テレビはネットのポテンシャルや影響力を意識しながらも、視聴者に対しては旧来の手法を変えられずにいた。堀江貴文氏はそれを強引に変えていこうとフジテレビ買収を仕掛けたが、結局はオトナの事情で“和解”となり、ホリエモンはしばらく表舞台から消えることに。

 ちょうどその和解があった直後あたり、4月クールのフジ月9は木村拓哉の「エンジン」。キムタクの職業コスプレシリーズ(別にシリーズじゃないけど)は03年のパイロット、04年のアイスホッケー選手という流れでのレーシングドライバーということで、もはやネタ化。さすがに平均視聴率30%超えとはならなかったが、軽く20%クリアはさすがと言うほかない。

 さて、同じ4月クールに放送され視聴率では「エンジン」に遠く及ばなかったが、今でも“名作”と語られる作品がある。それが宮藤官九郎(55)が脚本のTBS系金曜ドラマ「タイガー&ドラゴン」。

 00年の「池袋ウエストゲートパーク」で主演した長瀬智也(47)と02年の「木更津キャッツアイ」で主演した岡田准一(45)がダブル主演で、キレッキレの“クドカン節”が炸裂した。お得意の細かすぎるキャラ造形や小ネタ、それを大真面目に演じる長瀬&岡田が「なんか食傷気味」なんて一部では言われていたけれど、実は構成の緻密さではクドカン作品の中でも群を抜いていると個人的には思う。

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