著者のコラム一覧
増田俊也小説家

1965年、愛知県生まれ。小説家。北海道大学中退。中日新聞社時代の2006年「シャトゥーン ヒグマの森」でこのミステリーがすごい!大賞優秀賞を受賞してデビュー。12年「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」で大宅壮一賞と新潮ドキュメント賞をダブル受賞。3月に上梓した「警察官の心臓」(講談社)が発売中。現在、拓殖大学客員教授。

「時代に挑んだ男」加納典明(66)100歳までに絵画でもトップに。「そこまでやらないと気が済まない」

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「親父の影響です。顔向けできない」

加納「結婚してないですね。で、外国人と付き合ってて、それと添い遂げりゃいいなと思ってたんですけど、結局別れてしまって。髪結いやってます。美容師。その下の弟は俺の助手をやっていた。8歳下で一番年も離れてるし、俺が写真やる時に助手をちょっとさせました。俺は嫌だったんだけど『そう言わずに使ってやれよ』って親父に言われて。今でも写真で生きてますよ」

増田「たまにご兄妹で一堂に会することはあるんですか」

加納「ありますね。電話でもときどき話すね。兄妹の心配なんか全然しなかったんだけど、この年になるとやっぱりちょっと気になりますね」

増田「名古屋に行かれることは?」

加納「ありますよ。行くとみんな喜ぶし。で、妹がやってる小料理屋とか行くと俺に会いたがってるお客さんもいるしね」

増田「ご実家はまだあるんですか」

加納「いや、それはもうないですね」

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