作曲家・ギタリスト堤博明さん 14歳でギターのプロになると決意して最初に弾いたGLAYの2曲
9月公開の映画「ひゃくえむ。」ではTOSHI NAGAIがドラムを
現在、音楽が仕事になってからもライブに参加するなどGLAYの活動を追いかけているのですが、9月19日に公開された映画「ひゃくえむ。」の音楽を担当した際に、長年GLAYのビートを作られているドラムのTOSHI NAGAIさんに思い切って演奏の依頼をさせていただきました。突然のオファーにもかかわらず快く引き受けてくださり、感謝しかありません。自身の曲に、長い間憧れ続けている音色が入るなんて夢のような経験でしたし、音楽を続けてきてよかったと心から思えた瞬間でした。
GLAYでとくに思い入れが強い楽曲は「HOWEVER」、アルバム表題曲の「pure soul(ピュア・ソウル)」とアルバム「BELOVED(ビーラブド)」に収録されている「都忘れ」です。「都忘れ」は中学時代、ギター友達と一緒に歌詞を分析していたという、特別な思い出があります。
その頃から将来プロになると決心していたので、練習時間をできるだけ確保できるように自宅から一番近い高校に進学しました。大学は家族の理解もあり、国立音楽大学に進学することができました。音大に入学するのは、基本的にピアノを弾くことができ、絶対音感を持っているような人たちばかりです。絶対音感を持っておらず、ピアノも上手ではない僕にはカルチャーショックでしたね。僕が中高時代に触れてきた音楽はロックやメタル、フュージョンだったので、クラシックの素養がある同級生たちとは感覚が違い、その点も衝撃的でした。
そんな中、同じ授業やサークル活動を通してバイオリンの白須今、ピアノの野口明生と出会い、ジャンルにとらわれない音楽性を持っている2人と意気投合してShikinamiを結成しました。
Shikinamiの演奏活動では車で遠出することも多かったのですが、その道中にメンバーの2人がクラシックやサウンドトラックなど自分が知らなかった音楽や映画の話をたくさんしてくれてとても学ぶことが多く、自分の音楽性の幅を広げるきっかけにもなりました。
その話題の中心になることがとくに多かったのは、国立音楽大学の大先輩でもある作曲家の久石譲さんでした。僕にとっても、もうひとつのルーツとなる音楽を作り出してくださった方で作曲を生業としている今だからこそ、その偉大さをより感じています。


















