著者のコラム一覧
本橋信宏作家

1956年、埼玉県所沢市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。私小説的手法による庶民史をライフワークとしている。バブル焼け跡派と自称。執筆はノンフィクション・小説・エッセー・評論まで幅広い。2019年、「全裸監督 村西とおる伝」(太田出版)が、山田孝之主演でNetflixで映像化配信され大きな話題に。最新刊に、「東京降りたことのない駅」(大洋図書)、「全裸編集部」(双葉社)などがある

キャンピングカーに寝泊まり 日曜の朝からテレビ局に営業

公開日: 更新日:

 日曜日早朝。

 目黒区青葉台の瀟洒な社屋、ダイヤモンド映像本社2階のリビングルームから、不気味な音が漏れていた。

 監督の村西とおるをはじめ、日比野正明、ターザン八木といった社員助監督たちは、社屋で暮らしていた。ワーカホリックの村西とおるが家に帰らせないで、社屋で共同生活をしていたのである。

 八木と日比野は2段ベッドで寝ていた。

「こんな朝っぱらから、何だ?」

 恐る恐る階段を上がっていく。

 すると大柄な男が必死になってコピー機をいじっているではないか。

「野田さん?」

「あ、八木ちゃん。ちょっとみてくれる? コピーの調子がおかしいんだ」

 日比野正明が夜中、ビデオ編集していたときも、野田義治がタレントの宣伝用資料を大量にカラーコピーしていた。

 今度は日曜日早朝、かとうれいこの営業用の新譜チラシをカラーコピーしていたのである。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人エース戸郷翔征の不振を招いた“真犯人”の実名…評論家のOB元投手コーチがバッサリ

  2. 2

    「備蓄米ブーム」が完全終了…“進次郎効果”も消滅で、店頭では大量の在庫のお寒い現状

  3. 3

    阿部巨人が今オフFA補強で狙うは…“複数年蹴った”中日・柳裕也と、あのオンカジ選手

  4. 4

    さや氏の過去と素顔が次々と…音楽家の夫、同志の女優、参政党シンボルの“裏の顔”

  5. 5

    ドジャース大谷翔平「絶対的な発言力」でMLB球宴どころかオリンピックまで変える勢い

  1. 6

    参政党のあきれるデタラメのゴマカシ連発…本名公表のさや氏も改憲草案ではアウトだった

  2. 7

    参政党「参院選14議席」の衝撃…無関心、自民、れいわから流れた“740万票”のカラクリ

  3. 8

    オレが立浪和義にコンプレックスを抱いた深層…現役時代は一度も食事したことがなかった

  4. 9

    参政党・神谷宗幣代表「日本人ファースト」どこへ? “小麦忌避”のはずが政治資金でイタリア料理三昧

  5. 10

    ドジャースに激震!大谷翔平の“尻拭い役”まさかの離脱…救援陣の大穴はどれだけ打っても埋まらず