症状は300種類以上 妻の「更年期障害」をきちんと知る

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 春になると情緒が不安定になるという。だが、妻のイライラは季節的なものではなく、更年期障害なのかもしれない。

「醤油差しから醤油が垂れただけで怒りが爆発し、夫へ醤油差しを投げつけた」──。こう50歳前後のころを振り返るのは、50代後半のA子さん。更年期障害だった。

「何がどうしたというわけでもないのに、どうしてもイライラを抑えられなかった」

 穏やかな夫は、ひたすら耐えていたという。

 女性の更年期は閉経の前後5年間にやってくる。女性ホルモンのレベルが急激に減少し、さまざまな不調が生じるため、日常生活に支障が出るほどひどい状態になったりする。専門医は「心理的ストレスが加わると症状が強く出やすい。夫がどれほど更年期障害を理解しているかも症状の程度に大きく関わる」と言う。家庭の安穏を守るには、妻のピンチに目を背けていてはダメなのだ。

 では、何を知っておくべきか? メノポーズ(更年期)カウンセラーの佐藤みはるさんは自身の経験も踏まえ、「更年期障害について相談できるところが少ない」と指摘。「女性ホルモンの数値だけを見て、症状のつらさには耳を傾けてくれないケースも珍しくない」と言う。

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