著者のコラム一覧
古谷彰子愛国学園短期大学准教授

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

【梅干し】抗疲労、消化管機能改善のほか腸内細菌叢を整える

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 梅干しの原料である梅の原産地は中国。約1500年前に「烏梅(うばい)」という漢方薬として日本に伝わったとされています。烏梅とは、未熟な梅の実を燻製・乾燥させたもので、解熱や下痢止め、解毒などの薬効があるとされていました。

 その後、梅の木自体も日本に持ち込まれ、「梅(メイ)」が「うめ」と呼ばれるようになったとのことです。奈良時代には花が観賞の対象となり、「万葉集」にも梅の歌が詠まれているのはご存じの方も多いのではないでしょうか。平安時代中期には梅の実を塩漬けにした現在の梅干しに近い形が登場し、「医心方」には薬用としての記載があります。また、村上天皇が病の際、梅干しと昆布を入れたお茶を飲んで回復したという記録も残っているんですよ!

 さて、そんな梅干しに含まれるポリフェノールには、抗酸化作用、血圧降下作用、消化管機能改善、抗炎症、脂質代謝改善、抗疲労、抗ウイルス、食後血糖値低下などの効果が動物実験などの基礎実験ではあるものの確認されています。ヒトを対象とした研究は限定的ですが、梅エキスの摂取が腸内細菌のバランスに影響を与える可能性があると考えられています。特に、胃酸分泌が少ない人では、摂取後に腸内細菌の構成が変化することが観察されたとのこと。梅干しに含まれるクエン酸は腸の蠕動運動を促しますし、カテキン酸は悪玉菌の増殖を抑えるのに役立ちます。また、植物性乳酸菌は腸内環境を整える効果も持つので腸内環境の改善が期待できそうです。

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