まつ毛ダニが増殖すると夜にまつ毛の根元あたりがかゆくなる
「まつ毛ダニ」、正式名称「デモデックス」について今回もお話ししたいと思います。
まつ毛の毛根や皮脂腺に寄生するごく小さなダニで、人の皮脂や角質をエサにしています。まつ毛ダニはどんな人でも目や顔に生息しているといわれています。一定量ならば“悪さ”をすることはありません。が、なんらかの原因で大量に繁殖すると、まつ毛の根元あたりが猛烈にかゆくなる。目薬を点眼しても、顔を洗っても治まらない。こういう症状がある場合は、まつ毛ダニの増殖を疑ってください。
まつ毛の根元がかゆくなると、無意識に目周りを何度もこすったり、かいたりするようになります。そうすると眼瞼炎という症状になってしまうことがあります。まぶたの縁に炎症が起こる状態です。
まぶた全体が赤くなる、まつ毛が多く抜ける、まつ毛がベタベタするなどの症状が出ることもあります。
まつ毛ダニは明るい光が苦手ですから、昼は活動をせず、夜になると動き出す性質があります。そのため、まつ毛ダニが増殖している人は、特に夜になると目のかゆみに悩まされる傾向にあります。これがまた厄介で、眠っている間にかゆくなると「かきすぎかな」という制御がきかずに必要以上にゴシゴシかいてしまうことになります。すると目周りの炎症もひどくなり、治療が必要な状態になります。