著者のコラム一覧
名郷直樹「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長

「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長、自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、臨床研究適正評価教育機構理事。著書に「健康第一は間違っている」(筑摩選書)、「いずれくる死にそなえない」(生活の医療社)ほか多数。

終末期の患者にとって「在宅酸素療法」は意外に効果がない

公開日: 更新日:

 死期が近づき、残された時間が数週間という状況になると、心臓や肺の機能も低下し、体の酸素濃度も下がってきます。酸素の治療は現在では在宅でも容易に導入でき、半日もあれば自宅に酸素の機械を設置することができます。

 こうした終末期の酸素低下に対しては、この在宅酸素療法で対応可能と思われるかもしれません。しかし、点滴と同様、ここでも研究結果は意外な事実を示しています。

 終末期の酸素の効果も、点滴と同じくランダム化比較試験により検討されています。この研究は、余命が1カ月程度と予想される終末期の患者を対象に、「毎分2リットルの酸素を流すグループ」と「毎分2リットルの空気を流すグループ」に分けて、朝夕の呼吸困難の程度を7日間にわたり比較しています。

 その結果は、朝の呼吸困難症状の変化は、酸素を流したグループで20%の改善に対し、空気を流すグループで15%の改善でした。

 数字の上では酸素投与のグループが勝っていますが、統計学的な差はないという結果です。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    TBS「ラヴィット!」の“テコ入れ”に不評の嵐! グダグダぶりを楽しむ独自性損失で視聴者離れ加速危機

  2. 2

    「おい、おまえ、生意気なんだよ」 野村監督は俺の挨拶を“ガン無視”、暴れたろうかと考えた

  3. 3

    「オールスター感謝祭」で“ブチギレ説教” …島崎和歌子は今や「第2の和田アキ子」の域

  4. 4

    NHK朝ドラ「風、薫る」巻き返しを阻む“最大のネック”…見上愛&上坂樹里Wヒロインでも苦戦中

  5. 5

    米国とイランが2週間の停戦合意も日本は存在感ゼロ…お粗末すぎた高市外交を識者「完全失敗」とバッサリ

  1. 6

    スピードスケート引退・高木美帆にオランダが舌なめずり “王国復権の切り札”として白羽の矢

  2. 7

    高市政権が非情の“病人切り捨て”強行で大炎上! 高額療養費見直し「患者の意向に沿う」は真っ赤なウソ

  3. 8

    ブチ切れ高市首相が「誤報だ!」連発 メディア、官邸、自民党内…渡る政界は「敵ばかり」の自業自得

  4. 9

    JFAは森保一氏の“囲い込み”に必死 W杯後の「次の日本代表監督」のウワサが聞こえない謎解き

  5. 10

    『エニイ・タイム・アット・オール』1964年のジョンのギターを聴くだけで元気が出る