成人の2割が重度の悩み抱え…「慢性疼痛」治療最前線

公開日: 更新日:

「一般的な慢性疼痛は3つが混在し、時間の経過で占める割合が変化します。このうち、メカニズムが複雑で『複雑系の痛み』ともいわれるのが神経障害性疼痛です」

 神経障害の故障があるかどうか、どれほどの割合を占めるかの見極めが治療のカギになる。言い換えれば、この最初の診断がうまくいかなければ、治療戦略が間違った方向にいってしまう可能性がある。疼痛の専門家による見立ての重要性がここに表れる。

 慢性疼痛の主な治療は、薬、神経ブロック、神経刺激、光線、認知行動など多岐にわたる。

「いずれにしろ、ペインクリニックとしての治療目標・計画は、『体を動かしやすい状態にする』『体を動かすことの重要性を認識させる』こと。たとえば、薬が痛みによく効いても、ふらつきや眠くなるなど身体運動を減少させる副作用がある場合は、別の治療法を考えなくてはなりません」

■「脊髄刺激療法」に注目

 慢性疼痛は、交感神経を活発化させるため血流が低下し、痛みの物質の代謝が悪くなる。痛みがあると体を動かさないので、血流低下に一層拍車をかける。それらが痛みの悪循環を招く。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  3. 3

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 4

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  5. 5

    高市首相「世界の真ん中で咲き誇る日本外交」どこへ? 中国、北朝鮮、ロシアからナメられっぱなしで早くもドン詰まり

  1. 6

    “文春砲”で不倫バレ柳裕也の中日残留に飛び交う憶測…巨人はソフトB有原まで逃しFA戦線いきなり2敗

  2. 7

    阪神・佐藤輝明の侍J選外は“緊急辞退”だった!「今オフメジャー説」に球界ザワつく

  3. 8

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  4. 9

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  5. 10

    古川琴音“旧ジャニ御用達”も当然の「驚異の女優IQの高さ」と共演者の魅力を最大限に引き出すプロ根性