著者のコラム一覧
名郷直樹「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長

「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長、自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、臨床研究適正評価教育機構理事。著書に「健康第一は間違っている」(筑摩選書)、「いずれくる死にそなえない」(生活の医療社)ほか多数。

乳がん検診2つの害 「偽陽性と被ばく」どう考えるべきか

公開日: 更新日:

 マンモグラフィーによる乳がん検診により、「乳がん死亡が減ることを示す研究がある」一方で、「その効果は小さく、質の高い研究に限ればはっきりしない面もある」というのが現状です。

 その小さな効果に対して、「害」のほうはどうなっているでしょうか。

 害については、2つの問題があります。マンモグラフィーで乳がんの疑いとされたにもかかわらず、精密検査でがんではないと診断される「偽陽性の問題」と、X線を使うことによる「放射線被ばくの問題」です。

 2009年のアメリカの報告では、40代の女性が1000人検診を受けると100人、60歳では80人の偽陽性者がいると報告されています。

 もちろん、最終的にがんではないと分かって安心といういい面もありますから、偽陽性くらいなら検診を受けるという人が多いかもしれません。

 被ばくの影響については、明確な研究結果は示されていません。しかし、少ない被ばくでもがんの危険が確率的に上昇するという仮定に基づいた場合、30代前半で比べて2倍、30代後半では5倍、乳がん死亡減少の効果が放射線被ばくによるがんの増加を上回るという微妙な結果です。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「豊臣兄弟!」白石聖が大好評! 2026年の毎週日曜日は永野芽郁にとって“憂鬱の日”に

  2. 2

    川口春奈「食べ方が汚い」問題再燃のお気の毒…直近の動画では少しはマシに?

  3. 3

    あの人「なんか怖い」を回避する柔らかな言葉遣い

  4. 4

    自分探しで“変身”遂げたマリエに報道陣「誰だかわからない」

  5. 5

    (1)高齢者の転倒は要介護のきっかけになりやすい

  1. 6

    2度目の離婚に踏み切った吉川ひなの壮絶半生…最初の夫IZAMとは"ままごと婚"と揶揄され「宗教2世」も告白

  2. 7

    「誰が殺されてもおかしくない」ICE射殺事件への抗議デモ全米で勃発

  3. 8

    解散総選挙“前哨戦”で自民に暗雲…前橋出直し市長選で支援候補が前職小川晶氏に「ゼロ打ち」大敗の衝撃

  4. 9

    業績悪化で減収減益のニトリ 事業の新たな柱いまだ見いだせず

  5. 10

    チンピラ維新の「国保逃れ」炎上やまず“ウヤムヤ作戦”も頓挫不可避 野党が追及へ手ぐすねで包囲網