死亡者はHIVより多い 「結核」は“現在進行形”の病気だ

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 その理由は、「過疎地で治療を受けられる病院へのアクセスが悪い」「国の資金力がないために対応がうまくできない」「病院にたどり着いても十分な診断ツールがない」など、さまざま。「いずれも海外の問題。日本では結核対策が十分に行われているのではないか」と思う人もいるだろう。たしかに、結核で特に問題になっているのは途上国だ。

「しかし、日本は国内では結核の発症率は下がっていますが、ほかの先進国に比べると高い。また、日本国内の結核対策だけでは不十分。今は、国から国へ、容易に、頻繁に移動する時代だからです」(世界エイズ・結核・マラリア対策基金シニア疾患コーディネーター結核担当のエルド・ワァンドァロ医師)

 そもそも、日本は医療技術は進んでいるとはいえ、前出のAさんやその主治医の例を挙げるまでもなく、結核の正確な知識が浸透しているとは言い難い。

 結核は「現在進行形の病気だ」としっかり認識することが第一歩。結核の症状である咳、だるさ、発熱、食欲不振は、風邪などのありふれた症状でも見られる。しかし2週間以上続くようなら、呼吸器内科などで検査を受けるべきだ。診断・治療が遅れれば、エロイザさんのように多剤耐性結核に至ったり、脳などへ感染が広がることもある。

 市販の風邪薬で症状が治まる場合もあるが、結核の場合、1週間ほどで症状がぶり返す。

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