ビジネスシーンでも応用可 皮膚感覚と感情の密接な関係

公開日: 更新日:

 人は恐怖を感じると、無意識に手や頬をさすって心を落ち着かせることがある。皮膚と心にどんな関係があるのか。

「皮膚は“露出した脳”である」という表現をする桜美林大学リベラルアーツ学群の山口創教授(人間科学)が言う。

「日常生活において、人は何事も理性を働かせて判断していると思いがちですが、とんでもない誤解です。皮膚感覚は脳に想像以上の膨大な量の情報を送り込んでいます。そのため私たちの感情は無意識のレベルで皮膚感覚に左右されているのです」

 実際に国内外の心理学の実験によって、皮膚感覚が感情に影響を与えていることが分かる事例が数多く報告されている。体が温まるとほっこりした気分になるのも、気のせいではない。有名なのは、米国の2人の行動経済学者が行ったコーヒーを使った実験だ。

「彼らは、実験参加者を実験室に連れていくエレベーター内で、参加者にホットコーヒー、もしくはアイスコーヒーを持ってほしいと依頼しました。そして実験室に入った後、参加者に架空の人物の特徴が書かれたリストを読ませて、その人物の印象について評価してもらいました。すると、ホットとアイスを持った人では、評価が大きく分かれたのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束