【高齢者てんかん】発作撮影と脳波測定で治療方針を細かく

公開日: 更新日:

TMGあさか医療センター/脳神経外科てんかんセンター(埼玉県朝霞市) 久保田有一センター長

 突然、発作を起こす「てんかん」は大脳の慢性疾患。一般的に「子供のときに発症する病気」「ケイレンなどの激しい発作を起こす」というイメージが強い。しかし、主に65歳以降に初めて発症する「高齢者てんかん」は従来のてんかんと症状が異なるため、見逃されているケースが多い。昨年出版された「『高齢者てんかん』のすべて」(アーク出版)の著者、久保田有一センター長(顔写真)は症状の特徴をこう言う。

「高齢者てんかんでは、ケイレンを起こしたり、泡を吹いて倒れたりするようなことはありません。突然、意識が途切れ、動作が止まる。同時に多くの場合、無自覚に口をモグモグさせたり、体を揺すったりする『自動症』が見られます。この発作は1~2分で終わりますが、本人は何も覚えていない。発作後はボーッとした『もうろう状態』が続き、数時間かけて回復していきます」

 高齢者てんかんは、1990年代後半から米国を中心に注目されはじめたが、日本では、まだあまり知られていない。これまで医学部の講義にはなかったが、今年の3月に発行された「てんかん診療ガイドライン 2018年版」には記載された。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元小結・臥牙丸さんは5年前に引退しすっかりスリムに…故国ジョージアにタイヤを輸出する事業を始めていた

  2. 2

    ドジャース大谷翔平に「不正賭博騒動」飛び火の懸念…イッペイ事件から1年、米球界に再び衝撃走る

  3. 3

    遠野なぎこさんは広末涼子より“取り扱い注意”な女優だった…事務所もお手上げだった

  4. 4

    ヘイトスピーチの見本市と化した参院選の異様…横行する排外主義にアムネスティが警鐘

  5. 5

    ASKAや高樹沙耶が参政党を大絶賛の一方で、坂本美雨やコムアイは懸念表明…ネットは大論争に

  1. 6

    巨人・田中将大「巨大不良債権化」という現実…阿部監督の“ちぐはぐ指令”に二軍首脳陣から大ヒンシュク

  2. 7

    世良公則、ラサール石井…知名度だけでは難しいタレント候補の現実

  3. 8

    自民旧安倍派「歩くヘイト」杉田水脈氏は参院選落選危機…なりふり構わぬ超ドブ板選挙を展開中

  4. 9

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?

  5. 10

    フジの「ドン」日枝久氏が復権へ着々の仰天情報! お台場に今も部屋を持ち、車も秘書もいて…