【高齢者てんかん】発作撮影と脳波測定で治療方針を細かく

公開日: 更新日:

 同センターの場合、1週間の検査入院で調べる「長時間ビデオ脳波モニター検査」のベッドを10床備えているので、高い確率で異常脳波を検出できる全国でも数少ない医療機関のひとつだ。

「入院中、個室で生活してもらい発作時の様子をビデオで撮影しながら同時に脳波を測定します。それによって発作が脳のどの部分で発生するかも分かるので、より細かい治療方針が立てられ、効果的な抗てんかん薬を選ぶことができるのです」

 久保田センター長は11年から50~60人の高齢者てんかんの患者(平均72歳)を治療してきたが、適切な薬を処方することで9割は確実に発作を抑える(寛解)ことができるという。

「ご家族が認知症と思ったら、高齢者てんかんの可能性も疑ってほしい。認知症の治療薬はありませんが、てんかんは薬で元に戻るのです」

▽1998年、山形大学医学部卒。米国クリーブランドクリニック・てんかんリサーチフェロー(2009~11年)を経て、東京女子医科大学付属病院「てんかん外来」担当(現在も兼務)。14年から現職。〈所属学会〉日本脳神経外科学会、日本てんかん学会、日本臨床神経生理学会など。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった