著者のコラム一覧
神崎浩孝医学博士、薬剤師

1980年、岡山県生まれ。岡山県立岡山一宮高校、岡山大学薬学部、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科卒。米ロサンゼルスの「Cedars-Sinai Medical Center」勤務を経て、2013年に岡山大学病院薬剤部に着任。患者の気持ちに寄り添う医療、根拠に基づく医療の推進に臨床と研究の両面からアプローチしている。

薬の副作用で精子が膀胱に逆流 不妊症の原因になる場合も

公開日: 更新日:

「そんなこともあるの!?」と、思わず驚いてしまうような、とりわけ珍しい副作用を紹介します。

「逆行性射精」という症状をご存じでしょうか。射精障害の一種で、読んで字のごとく通常であれば尿道から外に出る精液が、膀胱に逆流する症状です。

 このような現象が副作用として起こるのは、正常なら射精時に閉じているはずの膀胱の一部(膀胱頚部)が薬の影響で開いたままになってしまい、精液が膀胱に逆流してしまうからです。

 副作用以外での原因としては、前立腺肥大症に対する前立腺手術糖尿病、脊髄損傷、一部の手術(腹部や骨盤内の大きな手術など)などが挙げられます。

 逆行性射精の副作用が報告されている代表的な薬に「ユリーフ」(シロドシン)があります。選択的α1A受容体遮断薬に分類される薬剤で、前立腺肥大症に伴う排尿障害の治療に用いられています。前立腺に主に存在するα1A受容体サブタイプを選択的にブロックすることにより、前立腺の緊張を取り除いて尿道抵抗を改善し、前立腺肥大症に伴う排尿障害を改善する薬剤です。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅宮アンナ「10日婚」短期間で"また"深い関係に…「だから騙される」父・辰夫さんが語っていた恋愛癖

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(19) 神話レベルの女性遍歴、「機関銃の弾のように女性が飛んできて抱きつかれた」

  3. 3

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  4. 4

    山本舞香は“ヤンキー”より“令嬢”がハマる?「波うららかに、めおと日和」《ふかふみコンビ》で人気急上昇

  5. 5

    元横綱白鵬 退職決定で気になる「3つの疑問」…不可解な時期、憎き照ノ富士、親方衆も首を捻る今後

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  2. 7

    中川翔子「Switch2転売購入疑惑」を否定も火に油…過去の海賊版グッズ着用報道、ダブスタ癖もアダに

  3. 8

    横浜流星「べらぼう」ついに8%台に下落のナゼ…評価は高いのに視聴率が伴わないNHK大河のジレンマ

  4. 9

    中日・中田翔がいよいよ崖っぷち…西武から“問題児”佐藤龍世を素行リスク覚悟で獲得の波紋

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希「今季構想外」特別待遇剥奪でアリゾナ送還へ…かばい続けてきたロバーツ監督まで首捻る