<9>がんになる細胞とならない細胞の違いはどこにあるのか

公開日: 更新日:

 では、普通の細胞と幹細胞にはどんな違いがあるのか? 米国がん学会の会員で、最新のがん情報にも詳しい国際医療福祉大学病院内科学の一石英一郎教授が言う。

「“テロメラーゼ活性があるか、ないか”の違いと考えられています。細胞は分裂を繰り返すたびに、まるで回数券のように切り取られる染色体の一部があります。それがテロメアです。別名“命の回数券”と呼ばれ、一定の長さになると、遺伝子の異常と認識され、細胞分裂をしなくなり、寿命が終わります」

 普通の細胞にはテロメアを元気づける(活性化する)酵素であるテロメラーゼ活性がないが、幹細胞にはある。つまり、がんは幹細胞か、普通の細胞ながら自己複製という幹細胞の特徴を獲得したものから発症すると考えられるのだ。

 ちなみにがんの85%以上は上皮細胞から生まれることがわかっている。これは、上皮の中にはその性質上、幹細胞が多く含まれているからだとも考えられる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か