眼圧はアテにできず…緑内障の発見は眼底と視野をセットで

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 会社に勤めている人は企業健診が義務づけられています。その形態はさまざまで、人間ドックのような充実した健診もあれば、簡易な健康診断で済ますところも珍しくありません。後者の場合、注意したいのが目の検査です。

「車を運転していると、左の路地から出てくる車や自転車に気づくのが遅れることがあって、ヒヤッとしました」

 中性脂肪値が高く通院されている上野裕二さん(52=仮名)は、受診後の雑談でそうおっしゃいました。すでに老眼が始まっていて、メガネは遠近両用の老眼鏡。メガネをかけた状態で測る矯正視力は右が0.8、左が1.0で、見え方は特に問題ないそうですが、私は話の内容が気になりました。

 詳しくうかがうと、会社の健診で目の検査は視力のみ。

 眼圧(正常値は10~20㎜Hg)や眼底(視神経の異常を調べる)、視野の検査を受けていなかったのです。

 緑内障という目の病気があります。視神経が圧迫されて萎縮する病気で、進行すると視野が狭くなり、最悪の場合、失明に。中途失明原因のトップを占める厄介な病気です。

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