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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

麻美ゆまさんは3期で全摘 卵巣にできる境界悪性腫瘍とは?

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 手術する前の年の2012年の年末には、お腹が張ったり、便がゆるくなったりしたそうです。薬を飲んでも治らず、年が明けた1月に受診したところ、そのときにはかなりの量の腹水がたまっていたといいます。

 卵巣がんは、前がん状態を経ずに突発的にがんとして発生するケースが多いものの、一部は良性腫瘍や境界悪性腫瘍がゆっくりと段階を経てがん化することもあります。麻美さんは恐らく後者で発見が遅れてしまったのかもしれません。

 多くの場合で突発的に発生するということは、腫瘍が急激にお腹の中で大きくなるということ。麻美さんのように腹水がたまることも往々にしてあります。

 乳がんもそうですが、パートナーとの触れ合いが早期発見につながることは、珍しくありません。男性が妻のお腹をさすったりして、いつもと違うような感じがしたら、きちんと伝えてあげるといいでしょう。麻美さんは異変を感じてから手術まで2カ月ほどかかったようですから。

 境界悪性卵巣腫瘍は、抗がん剤が効きにくいことがあるのですが、麻美さんは元気に復帰されていることから、一部には境界悪性卵巣腫瘍ではなく、卵巣がんの成分があった可能性があります。卵巣がんなら、抗がん剤が効きやすいので。

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