著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学元教授、医事評論家

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

75歳以上は20%消失 Y染色体は加齢とともに消えていく

公開日: 更新日:

 加齢に伴って、血液細胞(白血球やリンパ球)のY染色体が徐々になくなっていくことが知られています。これを「Y染色体喪失(消失)」といいます。

 もちろん男性特有の現象です。Y染色体は男性だけのものですから。

 われわれは約37兆個の細胞でできているのですが、赤血球などを除く大半の細胞は、親からもらった染色体を1セット(46本)ずつ持っています。白血球やリンパ球も同じで、男性ではそのうちの1本がY染色体というわけです。ところがそれが、年齢とともに消えていくのです。

 文献によれば、75歳以上の人では全血液細胞の約20%でY染色体が失われています。65~74歳でも5~10%でY染色体が消えているといいます。つまり、定年を迎え、前期高齢者の仲間入りをする頃から次第にY染色体がなくなっていくのです。性染色体の組み合わせでいえば、男はX型となって、女(XX型)に近づいていくことになります。男性の中性化といっていいでしょう。

 実はこの組み合わせ、昆虫の世界では結構見つかっています。たとえばミツバチは、オスがX型で、メスがXX型です。Yに相当する染色体は最初からありません。

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