著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学元教授、医事評論家

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

個別化栄養 遺伝子に即して食事を取ればやせられるのか?

公開日: 更新日:

 ダイエットは永遠のテーマです。なにしろ万人に有効なダイエット方法など、いままで誰も発見できていないのです。「食べなければ痩せる」は道理かもしれませんが、それでも痩せる早さには個人差があります。まして現代人は、食べてラクして、なおかつ痩せたいのですから、なかなか話が進みません。

 流行の低炭水化物ダイエットはどうでしょう。炭水化物こそ肥満の元凶だというのですが、厳密な研究によって、「炭水化物で太る人がいる半面、脂肪で太る人もいて、双方の割合はほぼ互角」ということが明らかになっています。また、何をいくら食べても太らない人もいれば、すぐに太ってしまう人もいます。

 体重だけではありません。同じような食事をしていても、人によって血糖値や中性脂肪がかなり違っていることもよくあります。

 おそらく、体質の個人差によるものでしょう。そしてそれは、各人の遺伝的要因、つまりゲノムに左右されているはずです。つまり太りやすさや血糖値、中性脂肪を支配しているのは、ゲノムの可能性が高いということです。だとしたら、各人のゲノムに即した栄養管理、つまり「個別化栄養」ができるはずなのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 4

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑

  3. 8

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  4. 9

    米国が「サナエノミクス」にNO! 日銀に「利上げするな」と圧力かける高市政権に強力牽制

  5. 10

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性