著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学元教授、医事評論家

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

男女の病気のかかりやすさや寿命の違いは染色体の違いから?

公開日: 更新日:

 男性は女性より病気にかかりやすく、しかも短命です。例えば、生涯がん罹患リスク(一生のうちに1回はがんにかかる確率)は男性62%、女性は47%。男性のほうが、がんにかかりやすいのです。生涯がん死亡リスク(がんで亡くなる確率)ではもっと差が広がって、25%対15%です。心臓病脳卒中の死亡率も男性のほうが高く、その上、自殺率でも大きく上回っています。それやこれやで、平均寿命が女性より6年以上も短くなっているのです。

 そのためか、新生児は常に男子のほうが多めです。新生児の男女比を「出生性比」と呼びますが、人種・民族によらず、ほぼ105プラスマイナス1の範囲に収まっています。女子100人に対し、男子が105人前後生まれてくるということです。ところが男子のほうが体が弱いものですから、年頃(10代後半から20代)になると、ほぼイコールに落ち着いてきます。それで過不足なくペアをつくって子供ができればちょうどいいはずです。しかし、近頃は男女とも異性の好みが厳しくなったためか、なかなかうまくいきません。イコールの意味が薄れてきました。

■Y染色体の大きさはXの3分の1

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    カーリング女子フォルティウス快進撃の裏にロコ・ソラーレからの恩恵 ミラノ五輪世界最終予選5連勝

  2. 2

    南原清隆「ヒルナンデス」終了報道で心配される“失業危機”…内村光良との不仲説の真相は?

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  5. 5

    高市政権「調整役」不在でお手上げ状態…国会会期末迫るも法案審議グダグダの異例展開

  1. 6

    円満か?反旗か? 巨人オコエ電撃退団の舞台裏

  2. 7

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  3. 8

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  4. 9

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  5. 10

    近藤真彦「合宿所」の思い出&武勇伝披露がブーメラン! 性加害の巣窟だったのに…「いつか話す」もスルー