過去のつらい出来事を書くだけで血圧低下「感情日記」の効果

公開日: 更新日:

 なぜ、感情日記が血圧低下などに作用するのか? それは、心と体が密接につながっているからだ。最上氏によれば、感情日記によって心の奥底の感情に触れられる。

「すると押し殺していた本音の感情が解放され、苦悩が緩和し、そのあおりで崩れていた自律神経系・内分泌系・免疫系のバランスが回復します。結果、病気や体調不良が改善するのです」

 押し殺されていた感情は専門用語で「一次感情」と呼ばれる。喜怒哀楽などヒト以外の動物にもある原始的感情だ。これらはありのままに感じきると、自然に消え、問題にならない。しかし苦痛が強すぎると耐え難いからと目を背けるため、もとの出来事とは関係のない極端な考えや激怒、恨みといった激しい感情(「二次感情」)が生じる。

「一次感情と向き合わないためにわざわざ生じた人工的な二次反応ですから、有害ゴミと一緒で自然には消えません。ちょっとしたことで激怒したり自己嫌悪に陥ったり絶望感を抱いたりし、心身の自然治癒力を歪め、痛みや疲れ、めまいといった二次反応としての病的症状へと至らせます」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「NHKの顔」だった元アナ川端義明さんは退職後、いくつもの不幸を乗り越えていた

  2. 2

    永野芽郁の「文春」不倫報道に噛みついたGACKTさんは、週刊誌の何たるかがわかっていない

  3. 3

    前田健太「ドジャース入り」で大谷との共闘に現実味 日本復帰より「節目の10年」優先か

  4. 4

    元NHK岩田明子は何をやってもウケない…コメントは緩く、ギャグはスベる、クイズは誤答

  5. 5

    ウクライナ出身力士 安青錦がすべてを語った…単身来日して3年、新入幕で敢闘賞

  1. 6

    小田和正「77歳の現役力」の凄み…現役最年長アーティストが守り続ける“プロ意識”

  2. 7

    奥さんが決断してくれた…元大関の小錦八十吉さん腎臓移植を振り返る

  3. 8

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  4. 9

    のんを襲った"後輩女優の二股不倫報道"の悲劇…カルピスCMめぐる永野芽郁との因縁

  5. 10

    Mrs.GREEN APPLEとディズニーのコラボに両ファン懸念…売れすぎた国民的バンドゆえの"食傷感"