このまま逝くかもしれない…山折哲雄さん肺炎を振り返る

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■身軽になるのは難しい

 肺炎でも苦しい呼吸の中で、やはり、ふとロウソクの火が消えるように逝ければいいなと、今度は「存在の軽さ」に思いを馳せ、存在を軽くすることがよりよく生きて、よりよく旅立てることなのではないかと考えるようになっていました。

「身軽」になることはなかなか難しいことです。「断捨離」という言葉がはやっていますが、物を捨てたからといって身軽になれるわけではなく、物心両面の身軽さというのが真の軽さ。身に付けてきた知識や哲学や信仰さえも荷物であり、重さとなっているのではないですか。こだわっているものから解放されて全部空っぽになればどんなに軽くて楽なことか。

 でもね、いくら捨てても軽くならないものはならない。それを軽くするにはどうしたらいいのか。私はその最後の問いに向かい合っています。

 今生活で心掛けているのは1日30~60分の散歩です。その前は30年間毎日座禅を習慣にしていましたが、仕事であちこち出かけなくなったので動かないとね。

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