著者のコラム一覧
シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

セレブも投資…更年期女性のサポートアプリが米国で続々ローンチされる

公開日: 更新日:

 更年期に経験する不調は、「ホットフラッシュ」と呼ばれる体の火照りや発汗、体重増加や肌荒れ、不眠やうつなどメンタルなものまで多岐にわたり、女性の8割が何らかの症状を経験するとされます。それが原因で、3人に1人が仕事を休んだ経験があるという数字も報告されています。

 こうした女性たちをテクノロジーの力で遠隔サポートしようというサービスが、ここ数年注目を集めています。昨年1年間だけで、ベンチャーキャピタルなどからの出資を受けた12のスタートアップが、医療からカウンセリング、コミュニティー構築などさまざまな方法での遠隔医療に取り組んでいます。

 中でも注目されているのが「エヴァーナウ」です。アプリを使って更年期女性にホルモン補充療法を行うサービスで、つい先日2850万ドルの出資を受けたと発表しニュースになりました。

 話題になった最大の理由は、出資者リストの華やかさです。有力なベンチャーキャピタルと並び、宇宙開発会社スペースX社長のグウィン・ショットウェル、女優でウェルネス&ライフスタイルブランド「グープ」創始者のグウィネス・パルトロウ、女優のドリュー・バリモア、女優で起業家のキャメロン・ディアス、女子サッカーのスター選手アビー・ワンバックら有名人の名前がずらり。

 グウィネス・パルトロウはフォーチュン誌のインタビューに答え、「これほど重要な時期に対する関心の低さと、きちんとした医療に導くガイダンスの欠如はショックとしか言いようがない。もっと多くの注目を集めるのと同時に真のイノベーションが必要と痛感した」と出資を決めた理由を語っています。

「エヴァーナウ」の創立者アリシア・ジャクソンは「これまで更年期や閉経についてオープンに語られることはほとんどなかった。たとえ経済的に恵まれた女性であっても、症状に対する的確な診断や治療を受けるのはまだ難しい」と、新たなサービス提供に意欲を見せています。こうした動きがさらに進むことが社会にとって朗報であることは間違いありません。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    DeNA三浦監督まさかの退団劇の舞台裏 フロントの現場介入にウンザリ、「よく5年も我慢」の声

  2. 2

    日本ハムが新庄監督の権限剥奪 フロント主導に逆戻りで有原航平・西川遥輝の獲得にも沈黙中

  3. 3

    佳子さま31歳の誕生日直前に飛び出した“婚約報道” 結婚を巡る「葛藤」の中身

  4. 4

    国分太一「人権救済申し立て」“却下”でテレビ復帰は絶望的に…「松岡のちゃんねる」に一縷の望みも険しすぎる今後

  5. 5

    白鵬のつくづくトホホな短慮ぶり 相撲協会は本気で「宮城野部屋再興」を考えていた 

  1. 6

    藤川阪神の日本シリーズ敗戦の内幕 「こんなチームでは勝てませんよ!」会議室で怒声が響いた

  2. 7

    未成年の少女を複数回自宅に呼び出していたSKY-HIの「年内活動辞退」に疑問噴出…「1週間もない」と関係者批判

  3. 8

    清原和博 夜の「ご乱行」3連発(00年~05年)…キャンプ中の夜遊び、女遊び、無断外泊は恒例行事だった

  4. 9

    「嵐」紅白出演ナシ&“解散ライブに暗雲”でもビクともしない「余裕のメンバー」はこの人だ!

  5. 10

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢