著者のコラム一覧
下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

これまでの人生を振り返る…思い出の「棚おろし」のお手伝い

公開日: 更新日:

 訪問診療をする中で、私たちにとって人生の先輩ともいえる患者さんやご家族の方々から貴重なお話を伺うことがあります。

 90代や80代後半の方には、戦時中の記憶をはっきりとお持ちな方が少なくありません。診察の合間に当時の暮らしぶりやご苦労をいろいろと語ってくださる方もいて、大変貴重な経験になっています。その方は慢性心不全や糖尿病などを患う御年93歳になる女性の患者さんでした。

 生まれは東京で、現在は都心部の大通り沿いに所有するお父さまから受け継いだ土地にテナントビルを建て、貸し出しながら息子夫婦と暮らしていらっしゃる方です。そんな土地への愛着から訪問診療を選ばれたとのこと。

 この方の患う心不全とは、全身に血液を送る心臓の働きが弱くなって血液の循環がうまく行えなくなった状態のことです。その原因も心筋梗塞・弁膜症・高血圧症・慢性呼吸不全などさまざまです。そして、この心不全が急激に悪くなっていくのが急性心不全であり、それに対してゆっくりと心臓の働きが弱っていく状態を慢性心不全と呼んでいます。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    アッと驚く自公「連立解消」…突っぱねた高市自民も離脱する斉藤公明も勝算なしの結末

  2. 2

    クマが各地で大暴れ、旅ロケ番組がてんてこ舞い…「ポツンと一軒家」も現場はピリピリ

  3. 3

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  4. 4

    安倍元首相銃撃裁判 審理前から山上徹也被告の判決日が決まっている理由

  5. 5

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  1. 6

    マツコ・デラックスがSMAP木村拓哉と顔を合わせた千葉県立犢橋高校とは? かつて牧場だった場所に…

  2. 7

    自民党は戦々恐々…公明党「連立離脱」なら次の衆院選で93人が落選危機

  3. 8

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  4. 9

    万博協会も大阪府も元請けも「詐欺師」…パビリオン工事費未払い被害者が実名告発

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希の抑え起用に太鼓判も…上原浩治氏と橋本清氏が口を揃える「不安要素」