著者のコラム一覧
下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

「広い海で舟に乗っているよう」と妻に言い残し92歳男性は旅立った

公開日: 更新日:

「死因は敗血症性ショックで、その原因としてはご持病の骨髄異形成症候群が濃厚かと思います」(私)

 ついのすみかと決めた住宅型老人ホームに奥さまと入居されている92歳の男性の方。前日に容体が悪化したとのことで、当院も往診に伺っていましたが、その時も敗血症性ショックが疑われ、ご家族にもう長くないことをお伝えしていた直後でした。

 ここでいうショックとは、血圧が低下するなどし体中の血流の循環が突然悪くなり、臓器などに必要な酸素が十分に届かなくなることで生じるさまざまな状態を指します。

 そして敗血症は血液中に菌がいる状態となり全身に炎症が起きていること。さらに重症になり血圧も上がらない状態を敗血症性ショックと呼んでいます。

 またその原因と思われる骨髄異形成症候群は比較的に高齢者の方に多い疾患で、血液のもとになる細胞(造血幹細胞)のDNAに傷がつき、血液が作れなくなります。赤血球や血小板、白血球が減少するもので、急性骨髄性白血病も発症しやすくなります。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    【広陵OB】今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  2. 2

    横浜高では「100試合に1回」のプレーまで練習させてきた。たとえば…

  3. 3

    健大高崎158キロ右腕・石垣元気にスカウトはヤキモキ「無理して故障が一番怖い」

  4. 4

    中居正広氏「秘匿情報流出」への疑念と“ヤリモク飲み会”のおごり…通知書を巡りAさんと衝突か

  5. 5

    広陵・中井監督が語っていた「部員は全員家族」…今となっては“ブーメラン”な指導方針と哲学の数々

  1. 6

    前代未聞! 広陵途中辞退の根底に「甲子園至上主義」…それを助長するNHK、朝日、毎日の罪

  2. 7

    渡邊渚“初グラビア写真集”で「ひしゃげたバスト」大胆披露…評論家も思わず凝視

  3. 8

    中居正広氏は法廷バトルか、泣き寝入りか…「どちらも地獄」の“袋小路生活”と今後

  4. 9

    あいみょんもタトゥー発覚で炎上中、元欅坂46の長濱ねるも…日本人が受け入れられない理由

  5. 10

    あいみょん「タモリ倶楽部」“ラブホ特集”に登場の衝撃 飾らない本音に男性メロメロ!